
鎮座百年祭奉祝 奉納展
神宮の杜に集う彫刻家たち
明治神宮廻廊
9:00 - 16:30
令和2年2月14日(金) - 2月28日 (金)
古代ローマ時代から続く彫刻の町カッラーラとピエトラサンタ。
その彫刻の聖地の風を受けた 日本人現代彫刻家の作品が神宮の杜に集まる!
明治神宮とカッラーラ・ピエトラサンタ
カエサルを引き継いで、ローマ帝国という巨大システムを完成させた皇帝アウグストゥスは、自分の治政を振り返って、レンガでできたローマを、大理石のローマへと作り直したことが、自分の最大の達成であると述べている。そして、彼が実際にローマを変身させるために用いたのはカッラーラ・ピエトラサンタの白い大理石であった。
彼は法制度をはじめとして、ローマのシステムをすべて作り直した人間であるにもかかわらず、カッラーラ・ピエトラサンタの石についてだけ言及したのはなぜだろうか。それは石というものの不思議な力を、さらに敷衍していえば、物質というものがもつ不思議な力を、この偉大なリーダーが知っていたからである。物質は様々な言葉、数字以上の大きな力を持って人間を動かし、人間の考え方を変え、文明の形を作る。物質は文明の表層を飾るのではなく、中心に位置し、文明の性格を決定するのである。
だから僕は、明治神宮の外苑に木のスタジアムをデザインすることによって、コンクリートの文明を、木の文明へと転換したいと考えたのである。今、僕等は再び、物質について考え直すべき時機を、物質と人間との関係について考え直す時をむかえている。その神宮に、カッラーラ・ピエトラサンタを素材として製作された彫刻が並ぶ姿は、想像しただけでわくわくする。アウグストゥス帝の石と、明治の大帝にゆかりのある森とが、どのような対話をくりひろげるかは、一見の価値がある。
建築家 隈研吾
彫刻の聖地カッラーラやピエトラサンタに渡った現代彫刻家31名による展覧会
参加作家
(五十音順)
朝野 浩行 安部 大雅 緒方 良信
菊地 伸治 北川 宏人 工藤 文隆
久保 極 佐善 圭 菅原 二郎
杉山 功 SO-イズミ 高橋 健二
田中 順也 冨長 敦也 仲道 美知子
中村 ケイ 中村 真木 花田 麗
原田 恭子 原田 砂織 樋口 恭一
平井 一嘉 平井 孝典 前田 耕成
毛利 吏絵子 森本 紗月 八木 麟太郎
安田 侃 湯川 隆 渡辺 忍
藁谷 収
写真特別参加
カルロ・セルジョ・シニョーリ
「Calvario Nero」 撮影:中村治

鎮座百年祭奉祝 奉納展
神宮の杜に集う彫刻家た ち
令和2年2月14日(金) - 2月28日 (金)
明治神宮廻廊
9:00 - 16:30
会期中無休 入場無料
〒151-8557 東京都渋谷区代々木神園町1-1
主催 :
神宮の杜に集う彫刻家たち実行委員会
後援 :
一般社団法人 日本美術家連盟
一般社団法人 日本建築美術工芸協会
協賛 :
タキゲン製造株式会社
株式会社KOUZUKI
泉吉株式会社
岸本エステート株式会社
グッドアース株式会社
長島不動産株式会社
笹の川酒造株式会社
ダンデザインシステム株式会社
株式会社崎陽軒
文星芸術大学
株式会社スペース・オリオン
谷本ビル管理株式会社
株式会社仁風
株式会社柏屋
天野醤油株式会社
協力 :
明治神宮
企画 :
ギャラリー仲摩
越境する芸術プロジェ クト
アドバイザー :
隈 研吾(建築家)
Sculptors gathering in the Jingu Forest
At the Corridor of Meiji Jingu
14.Feb. 2020 (Fri.) - 28.Feb. 2020 (Fri.)
9:00 AM - 4:30 PM
Exhibition by 31 sculptors from sacred place