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PROLOGUE
「この場所でいつか彫刻展を…」1996年前に初めてパオリーナ要塞に入った時からずっと思っていました。そのときから頭によぎっていた言葉は「時層」。時層とは地層のように積み重なった時の積層を意味する僕の造語です。過去は連続する一瞬一瞬の長大な積み重ねによって構成されます。2000年以上続くペルージャの歴史はそこに暮らした人々の苦悩、恐れ、栄華、そして幸福に満ちた時間の堆積です。それらと共に積まれていったレンガや石積みは物質であることを超え、まるで植物の根のように現在の町を支えています。パオリーナ要塞の内部空間には遠い過去の瞬間と現在を生々しく繋ぐ特殊な時空があると感じます。
展覧会名 :
安部大雅彫刻展 「時層 ~堆積する時の中で~」
会期 :
2023年5月1日〜5月28日
場所 :
ペルージャ市パオリーナ要塞内、大砲の間
主催 :
ペルージャ市
協賛 :
月島倉庫株式会社
株式会社シューユウ
MUJI
一般社団法人日本美術家連盟
EU・ジャパンフェスト日本委員会
EQUESスポーツ
Marmo Canaloni Srl
TAYGA ABE
彫刻家
1974年生まれ。さいたま市出身。君津市在住。
1996年〜2004年イタリア・カッラーラで彫刻を学ぶ。
帰国後は日本国内を中心に個展やモニュメントを手掛ける。
近年では野外インスタレーションやランドスケープアートなど彫刻を用いない空間表現にも挑戦している。
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